現在子宮頸がんを予防するワクチンとして、サーバリックス、ガーダシルの2種類が国内でも使用できます。
どちらがお勧めですか?という質問を受けますが、各々一長一短がありますので、以下に各々の特徴を説明致します。是非、選択の際の参考にしていただけますと幸いです。
サーバリックスは子宮頸がんのみに対する予防ワクチンです。子宮頸がんの原因である発がん性HPV(15種類のうち16型と18型の2種類)というウィルスに対しての長く確実な予防効果が期待できます。
ガーダシルは子宮頸がんに加えて、性感染症のひとつである尖圭コンジローマと呼ばれる一種のイボに対しても予防効果のあるワクチンです。(尖圭コンジローマの原因ウィルスである発がん性のない6型と11型のHPVに対しての予防効果があります)尖圭コンジローマは、一度かかるとなかなか治りにくいこともあるイボです。
サーバリックスに比べガーダシルは、接種時の痛みが軽い傾向があります。ただし、子宮頸がんの原因である発がん性HPVのうち18型というウィルスに対しての予防効果が、サーバリックスに比べて長持ちしないかもしれない可能性があるという報告があります。あくまで可能性であって、子宮頸がんを予防する効果は同等と考えられます。
日本ではサーバリックスが使われてきましたが、世界シェアでみると大半がガーダシルを使用されています。思春期で痛みに敏感だったりもするので、より痛みの少ないガーダシルはたしかに好ましいかもしれません。
接種回数は、どちらも3回ですが、2回目の接種間隔が異なります。
サーバリックス ①0か月、②1か月、③6か月
ガーダシル ①0か月、②2か月、③6か月
自費で接種されると、1回につき約16500円程度費用がかかるワクチンですので、接種される方は是非定期接種(自己負担なし)の機会を活用してほしいと思います。
以上を踏まえまして接種をご希望される方はお気軽に当院までお問い合わせください。